>>『南の春』 MP3  歌詞/解説
これまた季節外れな春がテーマですが、「南からの春の便り」という郷愁を感じるキーワードで
「人とのつながり」を描きたかった曲です。
これまでのTINGARAのレパートリーの中では、ちょっと異色なタイプかもしれませんね。
シンプルなポップス調の曲が異色という、なんともテレ屋(?)なTINGARAなのです・・・(笑)


故郷の沖縄を離れて暮らしていると、ときどきこんなことを思うのです。
人間関係が希薄になったと言われる昨今ですが、人はさまざまな通信、交通手段を手に入れて、地球を津々浦々まで自由に情報を受け取ることができるようになりました。
その影響は、それまでの地域限定だった家族や親族、古くからの友人知人を越えて、かつてないほどの数の「人とのつながり」を誰もが持てる時代に導いたと思うのです。
膨大な「人とのつながり」に心を尽くしきれず、機を逸して後ろめたい気持ちになったり、
寂しくなったりすることもあるかも知れませんが、きっと同じような思いは誰もが持っていて、
少なからず知人の悩みや人生の岐路にも思いを馳せ、あるいは世界中の民へ、
心の中で大きな声援を送っているのではないか。
この広く隔てた距離と時間が、実は普遍的な慈悲の心を育ててくれている、
そんな気さえしてくるのです。
春は、厳しい冬を耐え忍んだものへの光の季節であり、
新しい種を植え、育てる、希望の季節であります。
この曲をあえてわかりやすい日本語の、ストレートな表現にしたのは、
今思えば、きちんとメッセージとして伝えたかったからなのかもしれません。
自分の苦しみが、時には誰かの勇気になる。
だからすべての人に少しでも優しく、健やかに生きてほしい。そんな願いを込めた曲です。
個人的には、敬愛する先輩方、“ヒデオ&トシヒロ リズムコンポーズ”で、
かつての音楽への憧れや懐かしさを同時に叶えられた、嬉しい1曲でもありました。